「多血質」の方を強く注意すると
強く叱られると、おどおどとし謝ります。でも考えのない分、時が過ぎれば元通りです。見えないところで仲間に泣き言を言い、周囲から同情をかい、励ましを得るための行動に移ります。特に人前で注意されたり、恥をかかされるのは本人の一番嫌う場面です。人気者志向ですからね。逆に人前で褒められると調子にのってガンガン仕事を進めます。叱るより、褒めて育てる方針が大切です。日本人に一番多い傾向ですのでやはり「人は褒めて育てる」これが一番です。
「胆汁質」の方を強く注意すると
意に反した事で叱られると、攻撃的になり反論をします。決して自身の考え変えたりはしません。でも、時間をおいて振り返り、事実をフィードバックすると非常に客観的に見直せるタイプです。考えを広げるための選択肢やケーススタディーを周到に準備しておくと、しっかり考え直します。またリーダーになると他チームとの競争には俄然馬力を発揮します。先ず相手の意志と考えを確認し、目的・目標・手法などをしっかり理解させることが重要です。任せられるのは大好きです。
「黒胆汁(憂鬱)質」の方を強く注意すると
強く叱ると潰れます。自分の考えは持っていますが、半分も言わない傾向があります。感情的であったり攻撃的なものには向かってゆけない、自信喪失状態の気質です。ゆっくり時間をかけて、データやレポートを元にして話す事が大切です。PDCAはしっかり回します。「頑張れ」は禁物です。声をかけるなら「大丈夫!」の方がいいですね。
「粘液質」の方を強く注意すると
人前であろうとなかろうと強く叱ってもあまり動じません。不動の大器とでも言うのか、その場は深刻な表情で正面から向き合いますが、実はケロリとしています。時には目が覚めるような強い刺激を与えた方がエンジンがかかります。とは言え、度が過ぎると硬い壁を作り閉じこもります。これは気質以前の問題で身を守る本能です。
努力型の大器ですので、大き目の目標に向けて、身近な課題から任せると、時間はかかりますが必ずやってのけます。適度な刺激と適切な役割分担が目覚めを促します。
■アドバイス
このケースの前提になる事ですが、注意する側に悪意があると、どんな場合にも困った結果を招きます。指導や注意は人を育てるための「善意」、いや「大きな愛情」のこもった行為であって欲しいです。